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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

すると皿の上の例のぶよぶよした人造生物は、ぷうッとふくらみはじめた。みるみる球のようにふくれあがり、そしてそれが両がわの曲面盤のとがった針にふれたかと見えたとき、とつぜんぴかりと一大閃光が出て、この大広間を太陽のそばに追いやったほどの明かるさ、まぶしさに照らしつけた。

「あッ」

博士は、思わず両手で目を蔽ったが、それはもうまにあわなかった。博士は一瞬間に目が見えなくなってしまった。そして異様な痛みが博士の全長を包んだ。博士は、苦痛のうめき声とともに、その場にどんと倒れた。

そのあとに、ものすごい破壊音がつづいた。破壊音のするたびに、何物かの破片が、博士のところへとんできた。その合間に、砂のようなものが、滝のように降ってきた。博士ははげしい苦痛に、やっとたえながら、それらのことをおぼえていた。

だが、それはながくつづかなかった。

まもなく、第二のかなりの大きな爆発みたいなことが室内におこり、博士のからだは嵐の中の紙片のように吹きとばされ、はてはどすんと何物かに突きあたり、そのときに頭のうしろをうちつけ、うんと一声発して、気絶してしまった。

そのあとのことを、谷博士は知ることができなかった。