轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さこく

鎖国

和辻 哲郎

日本の悲劇

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 页

青空文庫

九州の諸大名は、倭寇の掠取してきた捕虜を朝鮮やシナに送還して米や布の礼物を受け、或はその機会に貿易を行っていた。捕虜の送還は倭寇の逆を行くものとして勘合と同じく平和の保障を意味したかも知れない。そういう意味のある捕虜を他方では倭寇が供給したとすれば、貿易と倭寇とは表裏相結んでいたとも考えられる。一歩を進めていえば、この両面の活動を同一の連中がやっていたかも知れない。このことは当時の貿易商が、刺戟の如何によっては倭寇の本性を現わすかもしれないような、慓悍な連中であったことを意味する。

このような事情のために、十五世紀の初めに急激に進展しつつあった海外貿易が、間もなく逆転するかのような形勢を示した時がある。義満の歿後、あとをついで将軍となった足利義持が、明との公認貿易に背を向けたときである。入貢という形式に拘泥すればそうならざるを得なかった。しかしそれによって公認貿易の道が塞がれたとなると、倭寇は直ちに跳梁をはじめたのである。一四一八年に倭寇百艘賊七千余人が杭州湾北岸を劫掠した如きはその著しい例であるが、その活躍は山東から広東にまで及んでいた。

しかしこの頃には、東亜の海上には、広汎な貿易の機運が活溌に動きつつあった。