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さこく
鎖国
和辻 哲郎
日本の悲劇
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 页
ワリニャーニは、オルガンの伴奏の下に荘厳ミサを行って宗麟を喜ばせた。宗麟は神父たち一同をその邸に呼んで大に饗応した。
ワリニャーニは府内と臼杵の宣教師たちを集めて協議会を開いた。カブラルの反対にもかかわらず彼はあくまでも日本人の教育に重点を置こうとした。臼杵には、ヤソ会への入会希望者のための練習所ノビシヤドを設立する。府内の宣教師館はイルマンたちが学問を継続し得るような専門の学林コレジヨにする。練習所の卒業生は、年齢と時間の許すかぎり、コレジヨに在学させるのである。外来の宣教師たちはここで日本語を学ぶ。文法書も出来、二年かかれば日本語は間に合うようになる。なお右のほかに、野津と由布とに宣教師館を設けなくてはならぬ。
この計画は早速実行に移され、臼杵のノビシヤドはクリスマスの前日に開かれた。最初ワリニャーニが入学を許したのは日本人六人ポルトガル人六人であった。教師は前にローマで新入会員を教えていた神父ペロ・ロマンである。新しい建築にも取りかかり、翌年出来上った。学生も日本人をさらに四人入れた。日本人学生の成績は予期したよりも遙かに好かった。その中には七十四歳の老人と、四十歳になるその子なども混っていた。