輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
やぎゅうつきかげしょう
柳生月影抄 名作短編集(二)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《柳生月影抄 名作短編集(二)(やぎゅうつきかげしょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 173,309 字 · 352 頁
ている戦にも。
小西行長、あれはまず三成でうごく、前田も、義理で起とう、増田、長曾我部、丹羽、浮田、島津は如何に。
真田――あれこそは兵数にかかわらずぜひ味方にしなければならない一人だ、三成は、果して、そこまで、眼をつけているかな。
「喜太夫」
夜半だった。
「はっ……」
「五助に、この文持たせて、秘かに佐和山へつかわせい」
(いつのまに……)
と、三浦喜太夫は驚いた、手紙は書けていたのである。湯浅五助が、それを持って、佐和山城へ急いだ後、すぐ、垂井を出立の命令が触れ出された。
しかし――東海道へではない。刑部少輔事病気と触れて、越前敦賀へ引っ返したのである。
× × ×
乳白色の闇である、夜は明けているのだ、しかし、咫尺の外を弁えない今朝の霧であった。
九月十五日は、前日から降りに降って、今朝もまだその濃霧の裡に、時々、ひどい土砂降りが翔けてくる。
関ノ藤川、牧田川、相川、杭瀬川など、関ヶ原の曠野と盆地をうねる河川は真っ赤に濁り、滔々と、泡を噛んで太い水量を押し流していた。
雲が襲る――雲が去る――
時折、陽が射した。
曠野をかこむ丘、山、峰が黒々と肌を露わす。