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Japanische Klassiker mit Furigana

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けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

まるで妖精の眼である。が、そいつがポッと消えると、トボケた爺さんに一変した。「結構な内応、満足でござんす。しかし」というと天草の眼、またもや硫黄火をたき出したが、「よもやペテンではありますまいな! もしもペテンであろうものなら、おのれのこがれる君尾とやら、この時行がひっさらうぞよ!」ヌッと立ったが姦雄の本性、瞬間に現われて、まるで鬼だ。

が、ヒョロヒョロと床几へ腰かけ、ホッホッホッホッと女のように笑った。「いや信じます、信じます。なんのあなたがペテン師なものか。人相に出ています人相にな。よい人相、善人善人。で、取り引きもこれで終った。ではお別れと致そうかな。……ああそれからもう一つこれは付録としておたずねしたい。ええと最近に銅兵衛さんが、大事にしている一つの品物、箱か竹づッぽかそんなような物が、たしかにあると存じますがな、どの辺にしまってありましょうな?」何気ない様子にカマをかけた。うっかり乗った裏切り者、文三ベラベラしゃべってしまった。

「肌身放さず親方が、持っているようでございますよ」

「で、今夜は銅兵衛さん、どこらあたりにおいでかな?」

「武器蔵か本陣でございます」