Japanische Klassiker mit Furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme
巻軸の真相
「従来は少しく思うところあって、正雪、丸橋、吉利支丹の徒、郷の長だの里の長だの、いろいろの者を手なずけはしたが、少し前から心が変り、今ではむしろ五柳先生の仲間、隠遁しようと致しておるよ」
「安心いたしましてございます」
「南海の龍、衰えたよ」
「いえいえ龍は沈潜してこそ、尊くもあれば人にも恐れられ」
「朱舜水先生のお仕込みだの」
「これは」といって笑ってしまった。
「アッハハハ」と磊落に、紀州頼宣も笑ったが、「そのくせわしは風雨を起こし、天上しようと心掛けたものさ」
「物騒千万に存じます」
「ナニ落っこちたから平和だよ」
「落っこちになりました原因は?」
「やくざな二本の巻軸のためさ」
「ははあ」といったが光圀には、なんの意味だかわからなかった。
「よろしい。ひとつ、話してやろう」頼宣そこで話し出した。
巻軸の真相
「因果は巡る小車の……といったような金言があるの。だが金言というやつは、それ自体では値打ちがなく、逆理において値打ちがあるらしい。運は寝て待てという金言があるが、なんのやっぱりいい運は、起きて働かなければやって来ないらしい。因果は巡る小車の! だがこいつだけは本当だったよ。