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Japanische Klassiker mit Furigana

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けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

自然の児

そこで臆面もなくマジマジと見る。「いや活溌な性質だ。男を男とも思わない、それでいてすれっからしではなさそうだ。つまり自然児というやつだな。おれは好きだ、ひどく好きだ」

不意に君尾が声をかけた。

「失礼ながらお武家様には、剣術がお出来でございましょうか?」

「さよう。いささか、柳生流をな」

「あの、名人でいらっしゃいますの?」

「なかなかもって。下手糞の方で」

「いいえ」と君尾は真顔に笑った。「きっと名人でいらっしゃいますわ」

「結構な折り紙。ありがたいことで」

「自然とわかるのでございますの」

「ははあ人相もお出来とみえる」

娘があんまり開放的なので、つい広太郎もつり込まれ、冗談口を利くようになった。

「出来ない方は自慢をし、お出来になる方は謙遜します。……下手だとおっしゃったではございませんか。ですから名人でいらっしゃいますのよ」君尾、やっぱり笑いながらいう。「それはそうとお武家様、なんと思って杉窪などへ、おいでになったのでございますの?」高価な衣裳を惜し気もなく、君尾は草へ坐りこんだ。

自然の児

君尾が草へ坐ったので、これもうっかりつり込まれ、広太郎も草へ坐り込んだ。