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Japanische Klassiker mit Furigana

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けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

三吉猿と申すもので。ほんとにほんとに憎い猿で、連れて行ってしまったのでございます。それに私の顔を引っ掻き、片眼つぶしてしまいました。今年の夏のことでございます。で、さがしておりますので」

「お気の毒さまでございますね。で、いまだに目つかりませんので?」金弥同情したらしい。

「目つかりませんでございます。しかしどうやらこの二、三日、猿の居場所だけは目つかりましたようで」

「それは結構でございますな。でやはり木の上にでも?」

「塀の内にいるのでございます。立派なお屋敷の塀の内に、つまりお庭でございますな。飼われているようでございます。で私の思いますには、三吉猿がいる以上は、君尾様もおられるに相違ないと……そこで毎日出かけてゆき、様子を見るのでございますが……」

「しかし、はたしてその猿が、三吉猿でございましょうか?」

「それはもう確かでございます。なき声を知っておりますので。キーキーキーキーキー、キー、こんなようになくのでございます」

「キーキーキー、キーキーキーははあ、こんなようになきますので。だが、たいがい猿というものは、キーキーとなくようでございますな。ところでお屋敷はどの辺で?」