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Japanische Klassiker mit Furigana

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やぎゅうつきかげしょう

柳生月影抄 名作短編集(二)

吉川 英治

Lesen Sie 柳生月影抄 名作短編集(二) (やぎゅうつきかげしょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 173.309 Zeichen · 352 Bildschirme

Aozora Bunko

それを打ッちゃって、江戸へ来る。――けッ、馬鹿も底の知れねえ牛蒡野郎だ」

「伯ッ様。ちょ……ちょっと、それは違いますだ」

「何が、違う。去年から、おかしな手紙をよこすと思ったら、侍になりてえ? ……。笑わかすな、何だ、てめえの頭は、襦袢は」

「これや、国境で、藩の者に捕まると、いけねえで、変えたのでがす。わしが、村の近くで、てッぱ酒売る家の息子で、要助って者も、上方へ行って、立派な侍になったで、わしにもなれねえ事は」

「人真似かあ、てめえの発心は」

「心外でがす。田舎も、伯ッ様の考えてるようなもんではなく、一揆か、飢え死にかの境でがす。わしら、村にいる以上、そんな家の声を聞けば、犬死と知りながらも、どんな事、仕出来さぬとも限らねえ性質でがすし、それで、百姓衆が、救えるもんならいいが、何度やっても、揚句は裏切者が出て、正直者が、獄門に梟かるだけのもんで、領主は領主、百姓は百姓、これや元々、痩せ地の上の台所喧嘩でがす。そんな、一揆のお先棒にかつがれて、河原で首をぶち斬られるよりは、侍になって、自分も生き、人も生かす工夫をしてえと思うのでがす。侍にならなけれゃ、その力は、持てねえと思いますで」