Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
伸子が酒類をのまないことがわかると、ベルネの一家は、食卓から全く葡萄酒をひっこめてしまった。伸子を二階からよんで食卓へつく前に、一家のものは自分たちだけで食堂のうらの台所で、食事の前半をすますらしかった。家のものは気もちよさそうにほんのりあからんだ顔をならべていて、テーブルの上には、伸子のためにほんの申しわけのかたいソーセージが前菜として出されているような食卓は、酒をのまないからと云って、伸子に親しみぶかいこころもちを与えるやりかたではなかった。
伸子はフランシーヌの英語を通じてベルネの細君にそのことをどう云っていいかわからなかったし、蜂谷にも告げていない。今夜はベルネの食卓をぬけ出して来ている気軽さばかりでなく、蜂谷と伸子との間にある心理的なひきあいが、彼女の側として恋愛的でないことの自然さが段々会得されて来て、伸子は快活になっているのだった。
C・G・T・Uの本部で、ゴーリキイの「小市民」の公演をすることになっていた。野沢はその切符を伸子と蜂谷とに一枚ずつくれた。マルチネの家へつれて行ってくれたのが野沢であり、C・G・T・Uの芝居の切符をくれるのが、蜂谷でなくて野沢であり、その野沢は、伸子とまるで別なところで自身の生活を統一させている。