Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
ステンカ・ラージンの歌は、雄々しさと憂愁とをこめたメロディーで外国へもひろまっている。
ひろい雪の上でさえぎるものない視線に、この首の座とクレムリンの城壁から林立している金の十字架の頂きを眺めあわせると、伸子は、いつも激しい叙事詩の感銘にうたれた。代々、いろんな人たちが、名のないステンカ・ラージンやプガチョフとしてこの首の座へ直らされるとき、この広場には、四方の門から、どんなにぎっしり群集が集って来たことだろう。みんなは首を斬られなければならない人物をあわれがり、自分たちの大きく正直な肉体にその恐怖と痛みを感じ、いくたびも胸に十字をきりながら、息をころして無残ないちぶしじゅうを凝視しただろう。その群集の訴えに向って、血の流されている首の座に向って、クレムリンの住人ツァーの一族がふりかざしたものは林立する十字架だった。モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)河への道も有平糖細工のような二つの大教会でふさがれている。この広場にたぎった思いにこたえる人間らしいものは、どこにも見あたらない。
どこの国の都でも、そこの広場には民衆の歴史のものがたりがつながっている。