Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

「バレーの研究って――わたしたちはもちろん素人ですがね、自分で踊るんですか」

「そうじゃありません、僕のやっているのは舞踊史とでもいいましょうか……何しろ、ロシアはツァー時代からバレーではヨーロッパでも世界的な位置をもっていましたからね。――レーニングラードには、もと王立バレー学校がありましたし、いまでも、その伝統があってバレーでは明らかにモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)をリードしていると思います」

「――失礼ですが、わたしたち、お茶がまだなのよ」

伸子が言葉をはさんだ。

「御免蒙って、はじめてもいいかしら」

「どうぞ。――すっかりお邪魔してしまって……」

「その外套おとりになったら?」

明らかに焦だって伸子が注意した。

「あなたに見物させて、お茶をのむわけにもいかないわ……」

そのひとにもコップをわたして、バタをつけたパンとリンゴで茶をのみはじめた。そうしているうちに、伸子の気分がいくらかしずまって来た。不意にあらわれた宮野という人物に対して、自分は礼儀の上からも実際の上からも適切にふるまっていないことに気づいた。話がおかしいならおかしいでもっと宮野というひとについて具体的に知っておくことこそ、必要だ。