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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme

Aozora Bunko

順庵はさすがに良いことに気が付いて居ります。頸動脈を刺して、声も立てさせないためには、容易ならぬ計画があるべき筈です。

「有難うございました、良いことを伺いました。ところでもう一つ、今朝の味噌汁には石見銀山鼠捕りが入って居たと聴きましたが、中毒したものの様子はどうでございました」

「石見銀山というのは砒石だ、砒石の中毒はひどいのになると目眩がして引付けるようになり、顫えが来て一ぺんに死ぬ、此家のお内儀がそれだ。呑んだ量が少なくて軽いのは、胸が焼けるようになって、胃の腑が痛んで、吐いて下して、長い間苦しむが、死ぬのもあり、助かるのもある、お嬢さんのお絹さんと与之助がそれだ。番頭の弥八と、養子の品吉は、たった一と口啜っただけで助かった」

「お嬢さんは放って置いても助からなかったでしょうか」

「いや、お嬢さんと与之助は至って軽かった、与之助などは、ひどく吐いた後はケロリとしている、青くなって寝て居るのは、気臆れのせいだ、あれだけ吐くと、大抵の毒も腹には溜るまいよ、運が良かったのだ」

それだけのことを言い残して、順庵はせか/\と帰って行くのです。

平次はそのまま庭下駄を突っかけて、家の外廻りを半分、裏庭の方へ出ました。