Japanische Klassiker mit Furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme
そこで怒って第二期の迫害! つづいて出たのが家康だ。この家康だけは真人間だったが、少し粘液質の鈍感者で、はなやかな事は出来なかったらしい。ところが奇妙にも宗教心があって、天海だの崇伝だのというような、坊さんをそばへ集めたものだ。そうして真実キリシタンをも、信仰したということだ。そこへ眼をつけたのがキリシタン宗徒で、はじめて例の大財産を、引き渡してやったということだが、しかし献金したのではなく、保管を託したんだということだ。もっとも金なんかあずかるとおおかた流用するもので、その途方もない財産も、半分くらいは使われたかもしれない。それはとにかくその時にだな、キリシタン宗徒と家康とが、一つの約束をしたそうだ。徳川幕府の続くかぎり、将軍家はキリシタンの信者となろう。その証拠として徳川家にとり、何より大切の千代田城の縄張り、そいつを宗徒へ渡して置こう。……さて」というと天草時行、ここで微妙な微笑をしたが、「もう大概わかったろう。すなわち二本の巻軸が、千代田城の縄張り図面なのさ。ただし」というと苦笑した。「今の話は伝説だよ。真偽は保証の限りではない。いや」というとどうしたものか、天草にわかに真面目になった。