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Japanische Klassiker mit Furigana

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けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme

Aozora Bunko

「はい、あの根つけを磨いています」

「えッ、根つけ? ああそうか。ナーニ根つけだって結構さ」こうはいったが変な顔をした。

「だが、たんとは作らないがいい。たくさんの入り用はないものだからなあ。ものずきの人間しか喜ばないものだ。そうしてそういう人達はこんなことをいっているそうだよ。『小粒のところが大変いい』『ひねったところがおつでげす』『役立たないところに値打ちがある』……アッハハハおかしくなるなあ。……お竹坊何を磨いているな?」

お竹という娘が返辞をした。「はいお頭さん、栃の盆を」

「おっとおっとそう磨いてはいけない。そんなように磨くと艶が出ない。出ないどころか消えてしまう。すべて器というものは、性質を知ってから扱わなければならない。知らないで扱うと殺してしまう。殺すために磨くんじゃアあるまいな。そりゃアそうさ、いかすためさ。……だがこの工場は明るいなあ」

四方の窓から朝の陽が、藁束のように投げ込まれている。

※(歌記号、1-3-28)明るくなければいけません。

また将右衛門歌いだした。小さく結んだ髪、広い額、厚いほお、高い鼻、左の眉尻にほくろがあり、太い毛が一本生えている。