Japanische Klassiker mit Furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme
君尾をカセに
あの笑い声は非常によろしい。下賤廃残の人間には、まねをしようとて出来ません。高貴のうまれの証拠でござる。それに」というと光圀を見た。「そのおもざしがどことなく、光殿に似ているではござらぬかな。つまり従兄弟似というくらいに」
すると光圀うなずいたが、「それに私にはあの娘が、紀州の伯父上のおもざしに、似ているように思われます」
「さようさようその通りで」そこで朱舜水暗示的にいった。「杉窪の銅兵衛は紀州殿の家臣、君尾殿は銅兵衛の養女。そうして君尾殿のおもざしが、紀州殿に似ておられる。その紀州殿が杉窪の里へ、助太刀をしにおいでなされた。ということであってみれば、紀州殿と銅兵衛殿と、その間に、連絡がなければなりませんなあ」
「私にもそんなように思われます。……ひょっとすると、伯父上の、落胤などではあるまいかと」
「もしそうなら好都合で」
「は、好都合とおっしゃいますと」
「これは以前にも申しましたが、どうやら紀州殿のやり口は、平地に波瀾を起こされるようで。どうでもとめなければなりません。光殿からご忠告なさるがよろしい。ところが以前にも仰せられたが、光殿にはずっとご若年で、そのためご忠告しにくかろう。