Japanische Klassiker mit Furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme
だがマアマア理屈はやめよう。とにかく剣というものは、ひどく捨てがたいものらしい。だから捨てなければならないものさ! そこで僕は捨ててしまった。人間として飛躍したよ。だって友よ、そうではないか。ぶちこわす方から足を洗って、造り出す方へ向かったんだからね。僕は非常に楽天家になった。ふさぎの虫なんかけし飛ばしてしまった。それは環境がいいからだ。木地師というものの生活は、全く人を神経質から救う。君は学者だ。やって来たまえ! 木地師なるものを研究してみたまえ。きっと得るところがあるだろう。ところで君はきくかも知れない、何をいったい造り出すのかと。荒々しい自然生の樹をたおし、人間に端的に必要な、日用品を造り出すのだよ。これは実際いいことだよ。『芸の術』という名のもとに、つや布巾をかけ、とくさをかけ、小粒な、まるまっちい、ピカピカ光る――そうでなければいぶし銀的の、たいして要でもない小道具類をつくり、威張りっこをするのが流行している、きょうこの頃の浮世には、わけてもこれはいい事だよ! だがマア皮肉はやめにしよう。妻はどうやらこの書面で、いかにも女性らしい美しい、自然描写をしたらしいが、そういうところもこの土地にはある。