Japanische Klassiker mit Furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme
天草時行
そればかりか両手を差し出して、いただくように上向けた。早く獲物を載っけろ載っけろ! つまりはたっているのである。
天草時行
憎い奴とは思ったが怒っては損と広太郎、わざと冷静沈着に、「一昨々日おいでの節も仰せられた獲物という言葉、とんと拙者には合点参らぬ。まずそれから承りたいもので、かかる場合掛け引きは無用。拙者決して嘘は申さぬ。獲物の内容お教えくだされ。もしその上にて拙者の手で、調えられる品物なら、即刻喜んで調えましょう。また手に余る品物なら、これはどうもいたし方ござらぬ。おことわりをしたその上で、今日は拙者も決心して参った。一歩も引かぬ、刀にかけても、きっとお京様をいただいて参る。築土新吾殿、一体全体、獲物というのはどんな物でござるな?」隙を見せては大変である。こういいながら広太郎、相手の顔を睨みつけた。と、築土新吾の眼に、ありありあざけりが浮かんだが、それが消えると怒気となった。
「黙らっしゃい!」とまず一喝、「何をいわれる、馬鹿な話だ。掛け引きしないといいながら、その口で掛け引きするではないか。何、品物を調えるとな? それには及ばぬ、とぼけた話だ。