Japanische Klassiker mit Furigana
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けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.479 Zeichen · 394 Bildschirme
こいつにゃおれも参ったよ。十両でも二十両でもくれてやる、どうぞちょっぴり眠らせてくれ、ほんとにおれはこう思ったものさ。……それはそうとここはどこだ!」グルリと四辺を見廻したが、「ははあ本郷真砂町か。うむこの辺に大金持ち、滝山源兵衛がいた筈だ。その総領のお篠という娘、ちょいと踏める顔だったよ。よしそれでは例の奴……」そこで叫んだものである。
「イスラエルの神ににえ捧げようぞ!」
ジャランと鉄杖を響かせた。あさまだきで人気がない。さびた声と鉄杖の音、虚空を渡ってさえ返る。とスタスタと城之介、足を早めて行き過ぎた。「まずあの女もこっちのものだ。生身を賞翫した上に、いや応なしに献金させる。悪くないなア、おれの商売は」
身体も疲れているらしい。歩く足がヨロヨロする。
「さてこれからどこへ行ったものだ? ほかに行く所があるものか。南蛮屋だあね、お町の所さ」どうしたものか笑い出した。「あの女を思うとグラグラする。全くなあ、いい女だ! いってみればにが手だね、こっちが呪縛にかかってしまう。あの女へなら巻軸だってくれる。眠い眠いああ眠い。あそこの寝台へゴロリと寝、子守りうたでも聞きてえものさ」