Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
為か、宛も酒の酔の醒める様に数時間の後は醒めて了ったが、叔父は少しも之を秀子の仕業とは思わず、猶も秀子に介抱などさせて居たが、唯叔父を診察した医者が容易ならぬ事に思い、其の帰り道に偶然警察署長に逢ったを幸い、兎に角も内々で注意して呉れと頼んだ相だ。丁度其の署長が警察署へ帰った時に、此の森探偵が来合わせて居て其の話を聞き、既にお浦の紛失の事件も自分が調べ掛けて其のままに成って居るし、何しろ幽霊塔には合点の行かぬ事が多いから暫く此の事件を自分へ任せて呉れと云い、漸く其の承諾を得て此の土地の探偵一名を手下とし、看護人の様で、右の医者から此の家へ住み込ませて貰ったと云う事である。
爾して第一に彼の呑み掛けの盃と酒の瓶とを分析させた所、瓶の酒には異状がないが盃に在る呑み残りの分には毒が混って居ると分った。シテ見れば酒を注ぐ時にソッと毒薬を盃へ入れた者としか鑑定は出来ぬ。殊に其の毒が不思議にも此の国にはない印度の植物でグラニルと云う草の液であると分った。
余は是まで聞き「グラニル」とは曩に余が刺された時、其の刃に塗って有った毒薬である