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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme

Aozora Bunko

様にして遣りたい。

叔父は熟々と何事にか感じた様な語調で「併し秀子も可哀想な身の上だ。若し己れが死にでもすれば何の様な事に成り行くやら」余「叔父さんがお死に成さるなどと其の様な事が有りますものか、縦しや有っても秀子は私が保護しますから」叔父は余が秀子を保護するを好まぬか、一言も返事をせぬ。今まで余と秀子とを早く夫婦にも仕たい様に折々言葉の端に見えたとは大きな違いだ、叔父は又感じた様に「アア此の世の事は兎角思う様に行かぬ、全く悪魔の世界だよ、悪魔が人間を弄ぶのだ、己は最う何事もなり行きに任せて、遺言状も書き替えぬ、書き替えたとて又も悪魔が干渉すれば無益だからよ」

言葉に籠る深い意味は察する事が出来ぬけれど、甚く此の世に不満足を感じて居るは確かだ。或いは余が秀子を思い始めたのを悪魔の干渉とでもいうのだろうか。秀子に身代を遣るという遺言状を書き替え度いのは見えて居るが夫を書き替えれば余の身の利害にも関係するから、夫ゆえ書き替えずに断念めると云う意味であろうか。余は聊かながら直接に余の父から伝えられた余の財産が有るから、縦しや遺言を書き替えられても別に苦痛とは思わぬが、茲で其の旨を云う