Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
第八十四回 最後の一言
のだ、其の目的は外でもない、叔父が検事の職分を以て輪田夏子の罪案に対し、死刑を主張した者だから、自分の罪は思わずに唯叔父を恨み、何うかして仇を復そうとて先ず叔父の懐の中へ這入ったのだ、時々密旨を帯びて居る様に云う其の密旨は叔父へ復讐するに在るのだ、夫だからこそ夏子の墓へ詣でるのだ、詣でて死刑の悔しさや怨めしさを毎朝自分の心へ呼び起し復讐の熱心の一刻も冷めぬ様にして居るのだ、思えば、思えば恐ろしい毒々しい根性も有れば有る者、爾して其の心で時々余を煽動て、暗に自分の密旨を手伝うて呉れろと云う様に勧め、猶其の上に、或る時は他人の事の様に夏子の事を物語り、又或る時は叔父が何れほど彼の死刑を主張したかと聞き出そうと勉めるなど、思い当る節も多い、爾して今は、何うか斯うか其の目的を達し、到々叔父を毒害する迄に至ったのだ、夫を知らずに唯秀子を助け度い一心で奔走に奔走した余の愚かさも愛想が盡きる。何で今まで気が附かずに居たのだろう。
第八十四回 最後の一言
余は全く自分の愚かさと、秀子が素性の穢らわしさとに愛想を盡したと云え、深く心の底に根を卸した