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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうも寒いせいか、お顔の色がよくありませんね」と霧原氏はやさしく言った。

谷村はちらと警部の顔をながめ、眼をテーブルの上に注いで言った。

「ええ、今年になって少し呼吸器を害しましたから」

「そうですか、金銀の細工をなさる人はよく冒されるとききました。それに近頃、奥さんがなくなられたそうです。尚更お疲れでしょう?」

「そうです」

「奥さんのなくなられたのは何日でしたか?」

「昨日で二七日です」

警部は暫く黙って考えた。「実は大原さんが昨夜殺されなさったので、むしろ奥さんにおたずねしたいことがあるのですが、それは出来ない相談ですから、つまり奥さんの代りに、あなたに来て頂いたのです。奥さんは以前大原さんの店に居られたそうですね?」

「居りました」

「大原さんは、女のことであまり評判がよくなかったそうですねえ?」

谷村は急に苦い顔をした。「そうらしかったようです」

「何でも店員とさえ兎角の噂があったそうですが、こんなことを伺っては失礼ですけれど、大原さんが奥さんに冗談をいったようなことはなかったでしょうか?」

谷村はむっとして脣を噛んだ。

「そんなことは、死んだ妻の手前、お答えしたくありません」