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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

八

女に気附かれては面倒だと、大急ぎで逃げ出したため、彼はうっかりクロロフォルムの罎を取りちがえて帰ったのである。

八

谷村を別室に退かせ、中島せい子を呼んで犯人の名をつげてかえしてから、霧原警部は朝井刑事と対座した。

「せい子さんもこうなって見れば、定めし悲しいだろう。だが、これで、大原の先夫人のうらみは晴れたかもしれん」と警部はしみじみ言った。

「どうして大原が性交不能だとわかりましたか?」と朝井刑事はたずねた。

「糖尿病にはよく性交不能が伴うからねえ。それに性交不能になるとよく、索物色情狂があらわれるそうだから、僕は大原の死体で性交不能を証明出来ぬかと思って、村山教授にたずねに行ったのだ。ところが残念にも今の法医学ではそれを的確に証明することは出来ぬそうだ。だが、あれまでに調べあげた所から、僕は少くともそう断定してもかまわぬ、いやそう断定したいと思ったのだ。大原が女に麻酔をかけるのは、女に知られぬようにその毛を切ろうとしたのだ。かためて切っては気附かれるから二三本ずつ切ったのだ。それにはどうしても麻酔剤を使う必要がある。大原は索物色情狂としてはまだ初歩なんだよ。