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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

五

げに恐しい幽霊の復讐です!

「イヒヒ、ウフフ、アハハハハ」

信之は突然その赤ん坊の死骸を抱き上げて、気味の悪い笑い声を発しながら、室の中を走りまわりました。彼は引き続く恐怖のためにとうとう発狂してしまったのです。その時暴風雨は更に勢を増して、室内を照す電灯の珠が頻に揺れました。

五

皆さん。私の怪談の本筋はこれで終りました。申す迄もなく信之が発狂したのは、単に沢が、怖しい姿の赤ん坊に変って居たということばかりではなく、実は、信之は暴風雨に乗じて友江さんを絞殺し、縊死したように見せかけて置いたのでして、その為に起った良心の苛責がその主要な原因となったのでした。

さて、皆さんは、恐らく、この怪談の真相を御ききになりたいだろうと思いますから、簡単に説明して置きます。この怪談こそは、冒険心に富んだ私と妻との書いた狂言に外ならぬのでした。もはや御察しのことと思いますが、信之の心を奪った女中の沢は、私の妻だったのです。私たちは、是非とも、友江さんを救いたいと思って、種々取り調べた結果、友江さんが黴毒にかかったことや女中が度々出かわることをきき出しました。そこで妻は女中となって住みこみましたが、最早やその頃、友江さんの病気は可なりに進んで居ました。