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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

又、一つの学問に従事するものは、兎角、他の学問を顧みないものですが、彼は犯罪学に興味を持ち、時には犯罪探偵法の革命を企てようかと考えたこともありました。

ところが、鯉坂君が、跡から跡から思いついて着手した研究は、未完成に終るものが少くありませんでした。これが即ち、彼の頭の複雑な点なので、彼にとっては頗る気の毒な点でもあります。然し彼は決して、自分では気の毒だとも何とも思いません。そのうちには、凡ての研究は完成するだろうと、深く信じて居るのであります。

抽象的な説明だけでは、読者も十分おわかりにならないであろうから、これから一つ二つ例をあげて申しましょう。

先ず鯉坂君が如何に懐疑的であるかを例を以て説明しますならば、彼は、外国で行われた実験報告は、それがどんなすぐれた学者の報告であっても、決してそのまま信じないのであります。学者である以上、その態度は誠に立派なもので、悉く書を信ぜば書無きに如かずといった孟子の雄々しさを髣髴させるのであります。ところが鯉坂君の懐疑的態度は、実験の結果そのものに対して執られるのでなくて、彼はまったく妙なところに疑いをいだくのであります。