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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

殺されたのは××町に煙草屋を営んで居る加藤つるという婆さんと、その娘のよし子という二十歳になる美人でありました。四月のある朝、いつも早く起きる煙草屋の店が午前十時に至るも雨戸をあけないので、近所の人が不審がって、戸を破って中へはいって行くと、奥の間で母子、各々頭部に斧の一撃を受け、蒲団にくるまったまま、血にまみれて死んで居りました。変事はただちに警察に報ぜられて、係官の出張となり、その結果、血にまみれた斧と右の手袋とが発見され、犯人の逮捕は一両日のうちに実現されるだろうと期待されたけれど、どうした訳か期待どおりに事は運ばなかったのです。有力な嫌疑者として、娘よし子の情夫が拘引されて取り調べを受けたが、彼は疑うべき余地のないアリバイを示したので、警察はにわかに方針を変えねばならなくなりました。そこで、売溜金の紛失して居た関係上、単なる強盗の所為であろうと見込みをつけて捜索に従事したのですけれど、やはり、徒労に終ったのでした。

犯人が手袋をつかったために、斧には指紋が残らなかったが、その手袋が現場に落ちて居たのですから、検事は、それを大学の法医学教授のもとに送って、使用者の職業、年齢などの鑑定を乞いました。