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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

「然し」と、刑事は語を続けて、康雄の思考を破った。「新聞で御承知でもありましょうが、昨夜十二時頃被害者の家で女の悲鳴らしいものが聞えたそうです。ゆうべ、雇いの老婆は自宅へ帰って居たということですから、別の女が居たと推定されます。その推定は被害者の家で発見された女の下駄によって確かめられました。そこで、その下駄を、謎の女に見せますと、一瞬間顔色が変りましたが、やはり否定してしまいました。やむを得ないから今度は、雇いの老婆を呼んで、その女が大平家へ出入りしたことがあるかどうかをたしかめようと、ひそかに見てもらいましたが、老婆よねは、今迄一度も見たことがないと申しました。何か生前殺された主人がその女のことに就いて言わなかったか、或は平素女の客がよくたずねて来たかどうかをたずねましても、よねの答えるところによると、主人は自分の内情に就いては一切語らず、別に女客が訪問するようなことはなかったと言いました。

そういう訳で、どうにも女の身許を知ることが出来ないのです。ところが、好色破邪顕正の落し主があなたであるとわかったので、若しや、あなたが、その女の走り出て来るところに出逢われたのでないか、若し、そうとすればあなたの口から女の身許がわかるかも知れぬと、取りあえず、御たずね致した次第です」