Japanische Klassiker mit Furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme
子供心にも彼女はぎくりとして、両親は誰に殺されたかときくと、祖母はただ唇を二三度動かしただけで、誰とも言わず、そのまま息を引き取ったそうです。
その時から彼女は、両親を殺した犯人を捜し出して、復讐しようと決心したのだそうですが、自分の生れた所さえ知らず本名さえも知らぬのですから、犯人の知れよう筈はありません。そうなると、自然、世の中のありとあらゆる人が、仇敵のように思われ、殊に祖母と別れてから数年間、世の荒浪にもまれて、散々苦労をしたので、遂には、世を呪う心が抑えきれぬようになったのだそうです。彼女が自ら選んで苦界へ身を沈めたのは、世の中の男子を手玉にとって、思う存分もてあそび復讐心を多少なりとも満足せしめ、以て両親の霊を慰めるためだったそうです。いや、全く妙な供養法もあったもんです。
この身の上話をきいた私は、すぐ様、彼女の両親を殺した犯人を捜し出そうと決心しました。彼女がかわいそうだからというよりも、むしろ探偵的興味を感じた結果なんです。然し、どんな名探偵でも、こういう事情のもとにある彼女の両親の仇を見出すことは困難ですが、私は彼女から伝えきいた祖母の臨終の言葉に、解決の緒を見出し得るように感じたので、「お前のお父さんはお前がお母さんの腹に居るときに殺され、お前のお母さんは、お前を生んで百日過ぎに殺さ