Japanische Klassiker mit Furigana
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みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme
れたのだよ」と口の中でつぶやきながら、私は寝食を忘れて、といってもよいくらい、ことに百日という言葉を一生懸命に幾日も考えたんです。
彼女が姓名も出生地も知らぬということは、彼女たちが、事情あって、郷里を離れねばならなかったのだろうと考えることが出来ます。又、祖母が死ぬ迄、両親の殺されたことを彼女に告げなかったのにも深い理由があったにちがいありません。なお又臨終の際に、彼女に問われて、犯人の名を答え得なかったのも、祖母が、答えることを欲しなかったと解釈出来ぬことはありません。これ等のことを考え合せた結果、私は、ある恐しい事情を推定し、早速図書館へ行って、旧刑法を検べて見ました。
すると私は、ある条文によって、私の推定のたしかなことを発見しました。即ち、私は、彼女の父を殺した犯人と彼女の母を殺した犯人が何者であるかを知ったのです。が、それは、彼女に告げることの出来ぬほど恐しい事情だったのです。けれど、そうなると、却って、彼女に、あっさり知らせてやりたいという気持がむらむらと起って来ました。やはりこれも若い時の好奇心なのでしょう。で、種々、彼女に知らせる方法を考えましたが、どうも名案が浮びません。