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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

そうして、先方の意志にさからって道づれとする際には、一人自殺するよりも二人自殺する方が、二人自殺するよりも三人自殺する方が、遥に容易であることを知ったよ。この場合、「容易」というのは、手段の容易というよりも、心の「容易」を意味して居るのだ。

さて然らばいかなる人を、先方の意志にさからって道づれとするか。それについて僕は色々考えた結果、加藤君、君を道づれにしようと思ったのだ。

加藤君、

さぞ君は驚くだろう。然し、恋の勝利者を恋の敗北者が死の道づれにしようとするのだといえば、それは、別に不思議な現象でないことを君はよく知って居るであろう。君、しまいまで、読んでくれよ。君が今、顔色をかえ、手を顫わせて読んで居ることを、僕はよく知って居る。然し、折角僕が、この世の最後にしたためる手記だ。どうか、終りまで読んでくれ。

僕は今二人自殺するよりも三人自殺する方が容易だといった。そうだ。僕は君を道づれとすると同時に、恒子さんをも道づれとすることにしたのだ。

こういうと、定めし、君は、いかなる方法で、僕が、君たち二人を僕の道づれにするかを怪しむであろう。ところが、それは極めて、わけのないことだ。