Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みっつのあざ
怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集
小酒井 不木
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme
「実は、友江の死体が、消えてなくなったんだ」
と、信之は、この世ならぬ声で申しました。
「ひえッ!」と又もや沢はその場で気絶しました。無理もありません。それは正しく友江さんの死体が幽霊となった証拠ですから!
信之は、こんどは、何思ったか、水も持って来ないで、沢の気絶した姿を微笑しながら眺めて、頻に酒を飲みましたが、やがて、沢を抱き上げたかと思うと、寝室の方へ運び、手早く敷蒲団を敷いて沢を寝かせました。次で自分はその傍に坐って、うるんだ眼を情慾に輝かせつつ沢を見つめて居ましたが、どうした訳か、頻に眠気を催し、沢の身体に手をかけたかと思うと、そのままぐったりと横になって寝入ってしまいました。恐らく彼は幽霊の魔法にでもかかったのでしょう。
幾時間かの後、信之は眼をさましました。それはまだ夜の明けぬ前で、暴風雨はその時幾分かその勢を弱めて居ました。信之はもはや酔もさめたと見えて、顔を上げて怪訝そうにあたりを見まわしましたが、ふと冷たいものが手に触れたので、その方を見るなり彼はぎょっとしました。
皆さん! 信之の傍に寝て居た筈の沢は、いつの間にか、一尺に足らぬ、女の赤ん坊の死骸とかわり、而もその赤ん坊の全身の皮膚は恰も熱湯をそそいだかのように焼けただれて居ました。