Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

両親を恨むのは勿体ないことで御座いますが、両親から一切を秘密にせよと勧められて、ついつい気遅れのしたのも事実で御座います。然し、又とない良縁を喜ぶのあまり、秘密にすることを強いた両親の心にも私は同情しないでは居られません。まったく私の秘密は私が若し大胆に振舞いさえしたならば恐らく当分の間は発見されずに過すことが出来たであろうと思います。そうしてそのうちに私たちの間に、愛らしい子供が出来ましたならば、たといその秘密が暴露されても、必ず、あなたは私をお許し下さるだろうと思います。実際、そう考えたればこそ、心の中では済まぬ済まぬと思いながら、つい見合いまですましてしまい、それから話が急に進んで、忙しい結婚準備に追われ、そのまま引き摺られるようにして、とうとう式まですましたので御座います。

このように申し上げても、恐らく、あなたは、私の秘密が何であるかを御察し出来ないだろうと思います。或は結婚前に私が他の男と関係したのではないかというような想像をなさいますかも知れませんけれども、私の秘密は、まったく、それとは性質を異にして居るので御座います。それは……ああ、こうしていざ打明けようと決心してさえ、なおも筆が進みかねるので御座いますが、思い切って申します……実は私は右の眼の明を失った、不具者なので御座います。