Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)大学の新学期は九月中旬から開かれるのだった。
「だからさ、ロンドンへは飛行機で行きましょうよ。いいでしょう? そしたら、まだるっこくないでしょう? そして、ざっと市街見物して、三日で立って来ればいいじゃないの」
そういう伸子の手をつかまえるような表情で、小枝が、
「飛行機なんて――何だかこわいようだわ、大丈夫なのかしら?」
と云った。
「このごろ、海峡でおっこちたって話はちっともきかないじゃないの」
「それより、姉さん、船に弱いんじゃなかったかな」
「弱いわ」
「吉見さんはいかがです」
「さあ、わかりませんね。しかし、昔大島通いの船じゃ散々でしたね」
「それじゃ二人とも、あやしいんじゃないですか。やっぱり相当酔うものらしいですよ」
「そこがいいところなのよ。吉見さん、ロンドンへ三日しかいないなんてがんばっているんだもの、あとで何がおもい出せるもんですか。だからね、たしかにドーバアを越えたっていうことを一生忘れないためには飛行機で行っておいた方がいいのよ」
「それにしても、いまごろは、おやじさん、さぞ感慨無量で二十年ぶりのロンドンを歩いているんだろうなあ」