Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
階級社会というもの、ロシアの人々が革命をとおしてたたかいとり、それを確固とした世界の現実としつつある社会主義。伸子は、ソヴェト社会をより深く具体的に理解するようになったにつれて、文学的なお喋りの無意味さと、真実を語ることのむずかしさを感じている。
ソヴェトの作家たちでさえ、そういう困難に向っているように考えられた。マヤコフスキーの、「難破した愛の小舟」は、恋愛のボートではなかった。
きょうリベディンスキーは「英雄の誕生」のややふるくさい肉感的な心理主義で、若い読者から批判されているけれども、彼には「一週間」がある。それは、十三年前にリベディンスキーが民衆の一人として、「十月」をまともに生きたという証明だった。この事実にも何かの意味がある。伸子は、日本の何を生きたろう。伸子のいろいろのもがき、その飾らない表現、そこに階級の歴史は無自覚に露出されたにすぎなかった。
伸子の顔の上を一つの暗い蔭がおおった。その暗いかげは、彼女の眉根の間にとどこおって、伸子が人前で見せることのない、けわしい表情をつくった。
伸子の心の前に一つの新聞写真があった。それは神戸についた欧州航路の優秀船の上甲板に仲よく並んで写真班に撮影された若夫婦の帰朝姿だった。