Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

半之丞の娘お秀、涙ながらにこう語り進みました。

「…………」

八千石の大旗本が、潰れるか立つか、人の命幾つにも関わる事だけに、平次もお静も、八五郎も息も吐かずに神妙に聴入りました。

「父上は、主君への申し訳、腹を切ろうとなさいましたが、腹掻き切って出て来るという品ではございません。――主君に申上げて、御驚きの中にも、三日だけ猶予を頂きました。せめて三日、死ぬべき命を永らえ、恥を忍んで御墨付の行方を探そうという覚悟を定めたのでございます」

「…………」

「と申しても、どこに隠されたやら、誰が摩り替えたやら、掻暮見当も付きません。平次様、お助け下さいまし、外に頼るところもない親子、主従の難儀でございます」

お秀はそう言ってしまって、畳に手を突きました。血のような涙が、ポロポロと落ちて、その桃色珊瑚を並べたような指を濡らします。

「お嬢様、お手をお上げなさいまし。御武家の内輪事へ、町方の御用聞や手先が口を出すべき筋ではございませんが、お話を承ればいかにもお気の毒でございます、思い切ってお引受け申しましょう」

屹と挙げた平次の秀麗な面。

「え、それでは引受けて下さる、――何と御礼を申して宜しいやら」