Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(七)平次女難

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(七)平次女難 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.696 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

「そういえば駒三郎は甥でも従弟でも何でもないのに、世間へは親父の甥と触れ込んで、店の事を一切取仕切っておりました。――それから、元助も、奉公人のくせに、恐ろしく贅沢で、親父にせびる事ばかり考えていたようでございます」

佐太郎の話には、何か深い仔細がありそうですが、平次の勘でもこればかりは解りません。

「お前はどこで育ったんだ」

「遠州ですよ、――里にやられて十二三まで育った頃、江戸から迎いが来て引取られたのが、今の親父の横山町の店です」

「駒三郎か元助を、子供の時見た覚えはないのかな」

「少しも覚えがありません、江戸へ来て始めて見た顔です。もっとも、露の家正吉という男には見覚えがあります。あれは左の耳に瘤があったはずですが、いつの間にやらそれはなくなっていました。二十七八年も前に、浜松で見た顔です」

「そいつは何かの役に立つだろう」

しかし、佐太郎からさぐれる話はそれっきりでした。立上がって帰ろうとすると、チョコチョコと飛んで出たのは、六つばかりの男の子、小柄で色白で、男人形のように可愛らしいのが、大した人見知りもせずに、平次とガラッ八の前に立ってニコニコしております。