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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

平次の熱は相変らず高く、町内の本道(内科医)は、この風邪は性質が悪いから、当分外へ出ては命に拘わるという脅かしようです。

「お静、石原の兄哥のところへ行って聞いて来い、一昨日から誰も来ないのは唯事じゃあるまい」

平次は気ばかり揉みます。

が、その時ちょうど、石原の利助の子分が、この間からの報告を纏めて持って来てくれました。

「親分、八五郎兄哥は相変らず祈祷所に入り浸りですよ。八五郎兄哥の素姓が判っちゃ何にもならないから、顔を合せても口をきかないようにしていますがね」

妙に奥歯に物の挟まった言いようです。

「お品さんは?」

「どこへ行ったか、まるっきり見当が付きません」

「あの辺は日が暮れてから通る者はないのかえ」

「ろくな犬も通りません、医者の玄道の外には」

「医者の玄道?」

「え、祈祷所とちょうど背中合せで、川岸っぷちの家ですよ」

「祈祷所に近いのかい」

「背中合せといっても、町の向うとこっちだから、その間に家が五六軒あるでしょうよ」

「フーム」

平次は考え込みましたが、取止めたことは一つもありません。

石原の子分が帰ると、平次はお静を呼びました。

「お静」

「ハイ」