Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

四

の給料を、五年越し溜められた上、白雲頭から奉公して、百両に纏めた金を先代に預けたまま、今以て返して貰えないという、ひどい目に逢っているのでした。

養子の金三郎とお紋は、三年も前から一緒にして貰う約束でしたが、今年はお紋の前厄だから、今年は本厄だからと延び延びになっております。いよいよ来年こそはと言っていても、その時になるとまた、今年は後厄だから――と、際限もなく祝言を延されることでしょう。

そして金三郎は給金のない番頭として、お紋は髪銭湯銭もままにならない下女として、これから先幾年働かなければならなかったでしょう。

「七平は?」

平次は念のために訊いてみました。そんな空気の中から、主人の変死を密告した、七平の気持が知りたかったのです。

「あれは別ですよ、叔母の隠密だから」

久太郎は噛んで吐き出すように言い切ります。

四

検屍の役人が帰った後、平次と八五郎は、根気よく調べ上げました。

「お勝手の戸締りは、朝誰が開けることになっているんだ」

「七平どんか私ですよ」

下女のお早が、嫁き遅れらしい顔を出しました。

「昨日の朝お勝手が開いていたそうじゃないか」

少し遠くの方に、素知らぬ顔をしている七平を意識しながら、平次は訊ねました。