Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

五

「旦那、有難うございました。友次郎はともかく、利助兄哥まで、この平次を下手人とするとは、何とした事でございましょう。宜しゅうございます、今の今、本当の下手人を挙げるのはむつかしゅうございましょうが、せめてあっしの潔白だけでもお目にかけます。この上のお願い、どうか、槙町の現場へ、お伴さしちゃ下さいませんか」

折入っての頼み、平次の板の間に摺り付けた顔が、悲憤の涙でさえ濡れているのを見ると、笹野新三郎は、一刀を提げて、黙って立上がりました。

「行こう、平次。そして、お前の潔白を見せて貰おう」

「有難うございます、旦那。私の潔白をお目にかけられなかったら、その場で腹でも切って、せめて私の胸の中を、あの野郎どもに見せてやります」

庭石の上へ滑り落ちると、庭木戸の蔭に、新米の徳三郎が心配そうに、二人の姿を見守っているのでした。

五

笹野新三郎が、平次をつれて、槙町の弥助の家へ行った時は、一応検屍が済んだばかり、死体はそのままにして、多勢の中に、柴井町の友次郎、石原の利助などが、うさんな眼を光らせておりました。

友次郎も利助も、新三郎を迎えて、丁寧に挨拶しましたが、平次の顔を見ると、フッとそっぽを向いてしまいます。