Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
「払い物じゃねえ、ちょいと訊きたいことがある、そこの長屋の事だが――」
「ヘエ、私の家は左側の二軒目で」
「そんな事じゃない――とにかく、外へ出て一杯やりながら訊こうじゃないか」
「ヘエ――」
屑屋は自分の家へ笊を抛り込むと、黙って跟いて来ました。こんな事には慣れてる様子です。
町へ出ると、すぐ見付かった飲屋、縄暖簾の中を覗いて、人の居ないのを見定めてから入ると、樽天神をきめ込んで、瞬く間に二本三本と倒します。
「さア、親分、訊いて下さい、何でも言いますぜ、へッへッへッ」
屑屋は酔いが廻ったらしく、胸をはだけて、可笑しくないのに卑屈な笑いようをしております。
「実は、あの路地の中に住んでいるお秋という娘のことだが――」
八五郎は四方を見廻しながら小声で切出しました。
「へッ、へッ、へッ、――知ってますよ、親分も引っ掛けられた口でしょう。――枝ぶりの良い柳原の松ですかい、それとも両国の橋の上で――」
「――?」
「土左衛門の真似はお秋がいかに女河童でも時候じゃないから、やはりブラ下がりの口かな」
屑屋はすっかり呑込んで、身振り入りで浮かれております。
「何だい、それは」