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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

身投げや頸吊りの狂言までして、三百両の大金を稼ぎ溜めた女にしては、何という清純な美しさでしょう。

打続く激動と疲労に、少し蒼くはなっておりますが、歌舞伎役者のように整った身体、古い袷がピタリと身に付いて、乱れた毛もたしなみを失うほどではなく、激情的に赤い唇も、深い悲しみを湛えた黒い瞳も、ガラッ八の眼には、言いようもなく美しく悩ましく見えるお秋だったのです。

金はどこを探しても見付かりません。ドブ板の乱れ工合から見ると、たぶん三百両を隠したお徳が、人知れずそれを取出そうとして、それを覗っていた曲者にやられたのでしょう。

丑松はその晩も留守、これは自棄の小博奕に夜明しをしたと解って――途中で抜出して、お徳を殺す時間があったかも知れないにしても、一応は疑いの外に置かれ、隣家の屑屋清吉は、一番不利な立場に陥って、とうとう平次に引立てられてしまいました。

「俺じゃねえ、俺はそんな人間じゃねえ。正直屑屋の清吉といや、浅草中で知らない者のない俺だ」

番所へ伴れて行かれても、清吉は必死と抗弁を続けます。

「畑荒らしの兇状持だと言うじゃないか」

「とんでもねえ、田舎の若い者が、西瓜の一つや二つ盗ったところで、いちいちお上沙汰になってたまるものか。