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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

「何だと、死相があるから死ぬと言った?――それじゃ、七日と日を限ったのはどういうわけだ。その七日目にお釜は死んだんだぞ。手を下さなくたって手前は下手人みたいなものだ」

ガラッ八の声です。

「それはこの玄々斎の観相がよく当るからだ、何の不思議もない」

八五郎の噛み付くような声に応じて、落着き払った玄々斎の声、少し高慢な、そのくせ媚びるような調子で聞えます。

「死相を観るのは御法度だぞ、野郎」

「そう言っても、ありありと現れたものは、教えてやるのが親切だ、――慈悲善根を施せば、死相は自然に消えてなくなるとも言って上げたが――」

玄々斎はますます落着き払います。

「八、そいつを縛ってしまえッ」

平次はいきなりガラリと格子を開けました。

「御用だぞッ」

八五郎は親分の顔を見るとすっかり威勢がよくなって、高々と銀磨きの十手を振り上げます。

「あれえ」

悲鳴をあげたのは、白粉の濃い大年増、これは後で、玄々斎の女房のお弁と知れましたが、三十五六の小皺を、厚化粧で塗りつぶし、真っ赤に口紅を塗った――その当時にしては物凄い女です。

後ろに眼ばかり光らせて、ガタガタ顫えているのは、弟子の滝松、二十七八の小柄な男で、往来で呼込みをやるのが稼業ですから、恐ろしく陽に焦けておりますが、気の弱そうなところがあります。