Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
「呆れたものだ。まアいいやな、俺が詳しく復習ってやろう」
「お手数でもそう願いましょうか」
「黙って聞けよ」
「ヘエ――」
平次の態度には例に似気なく真剣なところがあるので、無駄の多いガラッ八も、さすがに口を緘んで、親分の顔を見上げました。
「今ここへ見えたのは、十軒店の八百徳の主人だ。一人娘のお仙を、同じ商売仲間の末広町の八百峰の跡取り息子に嫁にやるについて、俺の力が借りたいと言うのだよ」
「悪い虫でも付いているんでしょう、どうせ当節の娘だ」
「そんな話じゃねえ。聞けば近頃、神田から日本橋へかけて、花嫁がチョイチョイ消えてなくなるそうだな」
「それなら聞きましたよ。祝言の晩に行方知れずになった花嫁は、暮からこっち、二人ぐらいあるでしょう。どうせ言い交した男でもあって、いよいよという晩に花嫁姿で道行を極めたんじゃありませんか。土壇場に据えると女の子は思いのほか強くなりますからね」
「ところが、八百徳の主人の話では、消えた花嫁が三人もあるんだそうだよ」
「妙に気が揃ったものですねえ」
「そんな暢気な事を言っちゃいられない、一と月や半月のうちに、花嫁が三人も行方知れずになるというのは、少し可怪しくはないかな、八」