Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
本当に呆れて物が言えない」
「白ばっくれちゃいけねえ、ここで口を開かなきゃア、お白洲の砂利を掴ませるばかりだ。穏便に願って身を退く方が、お前さんのためじゃないかね」
「まア、何という事だろう。この間っからの不気味な悪戯が私の仕業だとでも言うのかい」
今では掛人で、奉公人も同様ですが、もともと育ちのいいお吉は、老獪な岡っ引に絡んで来られると、口もろくに利けません。おろおろしながらこんな事を言うのがせいぜい、利助の張り渡した罠に掛って、やがてはどんなことになるか判らない有様です。
「お前さんは、旦那様と奥様の仲の好いのを好い心持で眺めているわけじゃあるまい」
「そりゃア私だって人間だもの、でも――今では何もかもあきらめているんだから、お主だと思ってお勤めしているよ」
「うまく言うぜ、そんな甘い口に乗るものか。とにかく、お前さんを放し飼いにしておいちゃ物騒でかなわねえ。窮屈でも旦那様のお帰りまで、ここで我慢をして貰おうか。もっとも、その間俺が伽をしてやるから、淋しがらせるような事はねえ」
とうとうお吉を納戸に投り込んで、利助が鵜の目鷹の目で見張ることになってしまいました。