Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
「あの親子に、本名を名乗らせないのが俺の味噌さ。成滝近江は三十一年前に死んだ。その金を預かった藤枝蔵人の倅と娘から、姫路へ五千両の御用金を返させるという寸法はどうだ」
「なるほどね、――それにしても、佐々波金十郎という野郎は憎いじゃありませんか」
「本当の悪党だよ、――お村から敵持の話をきくと、藤枝蔵人の後をつけて行って三味線堀で後ろ袈裟に斬り、フト慾に目がくらんで懐中の紙入を抜いた、――後ろから斬ったのと、あの紙入を抜いたのが手ぬかりさ」
「何だって藤枝蔵人を斬る気になったんでしょう」
とガラッ八。
「父親が不承知で、お礼を手に入れる見込みがなかったのさ。金十郎には不義理の借金がある上、女道楽を見抜かれていたんだろう」
「呆れた人間だね」
「あんなのは人間じゃないよ、――紙入を死骸から抜いたが、うっかり持っていて知れると面倒だと気が付いた。一つはそれを種に使って、お礼の様子を見、恩を売っておきたかったんだろう、部屋の隅へ片付けた座蒲団の間へ紙入を入れたのは賢いようでも馬鹿さ、――どうせ紙入の中の小判ぐらいは抜いたんだろう、――あとは長吉に見付けさせて、お前も知っての通りの段取りだ」