Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
佐兵衛は年寄りで何にも知らず、和助はよく知っていたが、お妻と人目を忍ぶ仲で、主人とは持ちつ持たれつだ」
「…………」
妾のお妻は屹と顔をあげて、平次を睨みましたが、平次の調子があんまり平らかなので、そのまま黙ってしまいました。
「五月二十八日の晩、奉公人一同を花火の見物に出した後で、又左衛門は和助と相談して土蔵を破らせた。釜吉の草鞋などを履いたのは考えた細工だが、素人の悲しさ、せっかく明けた穴が小さすぎた」
「…………」
「が、それでもよかったのだ。泥棒に狙われるからという事にして、石っころを詰めた千両箱を三つ、その日のうちに土蔵から持出し、この部屋へ置いて主人と和助と佐兵衛が交代で見張りをした。和助が大黄を買って、お茶へ入れて佐兵衛に飲ませたのは、佐兵衛を便所に立たせて、その後で空っぽの千両箱と入れ換え、罪を佐兵衛に着せる魂胆だった。翌る日石っころを詰めた千両箱を船へ積むわけに行かないから、どんな事をしても、夜のうちに、千両箱を空っぽのと換えなければならなかった。床の間の千両箱をただ持出しただけでは、佐兵衛が気が付く。和助と主人の細工は行届いたものだ」