Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
三
九段から駿河台、神田橋外、柳原、両国へかけて出るが御見附の外へ一と足も出ないところを見ると、この中に住んでいるに違いあるまい」
「…………」
「それにしても凄い腕だ。腕自慢の御家人が五人、牛ヶ淵で出っくわしたはいいが、二人は斬られ、二人はお濠に叩き込まれ、一人は這々の体で逃げ帰ったというじゃないか」
「三河町に町道場を開いている酒村草之進というヤットウの先生が、お弟子と二人で辻斬退治に出かけ、柳原で出会頭に肩先を少し斬られ、面目なくて翌る日の晩夜逃げをしたというじゃありませんか」
「それほどの人間を相手にするんだ。止した方が無事だぜ、八」
「冗談でしょう、親分」
「もういい。俺はお前の果し眼の方がよっぽど怖いよ」
「へッ」
「近頃は辻斬の噂に脅えて、神田中の往来は日が暮れるとバッタリ絶える。辻斬だって斬られ手がなかったら張合いがあるめえ。今晩から俺が出かけてみようと思うがどうだ」
「あっしも行きますよ、親分」
八五郎は無暗に乗り出します。
二
銭形平次とガラッ八は、その晩から辻斬釣りに出かけました。
二人とも夜講か参会の帰りの小商人といった、滅法野暮ったい風をして、九段から両国へ、柳原から神田橋へと、淋しい道を選って歩きますが、どうしたことか、辻斬らしいものに逢わなかったのです。