Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十三)青い帯
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme
困ったことにお勢は、大夕立に洗われて冷え込んだものか、その少し前から、ひどい腹痛を起して、賑やかな席にも顔を出さず、階下の四畳半に、キリキリと差し込むのを抑えて、たった一人悶えておりました。
「困ったワねえ、お医者を呼ぼうかしら」
忙しい中から、お秀はときどき差しのぞきましたが、その度ごとにお勢は、
「いえ、なんでもないの、すぐ癒るから、そっとしておいて下さい」
唇を噛みながらも、強って辞退するのです。――「お勢ちゃんはそう言ったけれど、やはりお医者に診て貰った方がよかったかも知れない。でも、その時はお客が後から後から見えるし、手が足りないし、お万は気がきかないし、本当にてんてこ舞いだったから、気になりながらツイ放っておいて、本当に済まなかったと思います」――と後でお秀は言うのです。
一とわたり酒が済んで、持寄りの芸尽しが始まりましたが、二度目の夕立が来そうな空合いで、一座はなんとなく落着かない心持でした。円タクも人力車もなかった時代、夜中に降り出されたら、遠方へ帰る人達は、全くみじめな目に逢わなければなりません。
義理一ぺんの客が帰って、親しい人達だけ残ったのは戌刻半(九時)過ぎ、これからまた盃を改めて、夜と共に騒ごうという時、