Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十三)青い帯

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十三)青い帯 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.244 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

「お由良に毒を飲ませた――と言うそうだが、その毒はどうして用意したんだ。ゆうべお由良の来るのが解っていたとでもいうのか」

「親分さん、聴いて下さい――お由良の母親と私は幼な馴染で、お由良は幾松と一緒に育ちました。お互に言い交さなくとも、大きくなったら一緒にと親同士の言ったことを聴いているのに違いありません」

お由良と幾松が、幼な友達という埒を越えて、楽しい将来を夢みる間だったことは、お関の説明をまつまでもなく明らかなことです。

そのお由良が次第に賢く冷たくなって多勢の男たちにチヤホヤされるに従って、下剃の幾松を疎ましく見たのはまことに自然な成行きで、幾松がそれを悲観して、極度の憂鬱症に陥ったのも考えられることでした。

世帯の苦労に、虐げ抜かれたお関が、倅の憂鬱症を救う唯一の道として、母子心中を企てたことも、また考えられない節ではありません。

「私と幾松と、一緒に死んでしまえば、それで市が栄えるでしょう。生きている楽しみも望みもない母子が、死ぬ気になったのは無理でしょうか。石見銀山の鼠取りを酒で呑んで、一緒に死ぬ気でいましたがいざとなって石見銀山が手に入らなかったので、本郷三丁目の生薬屋で、附子を買って来て酒に入れ、幾松と二人で呑んで死ぬ心算でいるところへ、いきなりお由良が飛び込んで来ました」